カテゴリ:キセキレイ( 2 )

渓流の舞姫

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「ヤマセミを撮りに行かないか?」
先月、猛禽の撮影で知り合った鳥友達からLINEで誘いがあった。ヤマセミのポイントを発見したという。

あの猛禽の撮影は、俺の写真ライフ始まって以来の惨敗だった。あまりの酷さに、それまで積み上げてきたプライドが完全に破壊された。といって写真を止める気はまったくなかったのだが、自分で納得できる写真が撮れなければブログの更新もできないし、これはいろいろ考えなおして再起を図る必要がある。閑古鳥ブログでも醜態を晒すわけには行かないので、無期限休眠宣言をして…

あれから人里離れた山にこもり、血の滲むような努力の日々が…なんてことはやらなかったが、自分なりに撮影の再構築を模索している中でのチャレンジとなった。

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暦は11月になった。大陸から冬の足音がひたひたと迫りくる時期、日が照ればそれなりの温度になるが、風はもう冷たい。いつもより一枚多く着こむ。

「現地は飯は調達できない。持久戦覚悟なら前以て準備されたし」とあったので、コンビニでランチセットを買う。最初からそのつもりでなければヤマセミの撮影はおぼつかないだろう。カワセミは近年人間のすぐ近くに出てくるようになったが、ヤマセミは昔と変わらず山奥の渓流に居るというイメージが強い。つまりそれだけ人間とは縁遠い存在ということだ。今回のポイントは国道沿いを川が流れて、人家もすぐ近くにある…というか人家の裏を流れる渓流がポイントなのだが、本当にこんな所に「幻の」ヤマセミが来るんだろうか…と疑ってしまった。しかし誘ってくれた友達はそんな下らない冗談は言わない。だいたい俺相手にそんな嘘吐いても彼は何も得しない。彼の情報網は地元でずっと暮らしてきた分、俺よりも確実で詳細だ。

車で準備をして、三脚にカメラとレンズをセットして肩に担いで徒歩でポイントへ向かう(大した距離ではない)。三脚+雲台+レンズ+カメラ、一式で10キロを超える。肩にずしりと食い込んで、過去の「妥協の産物」とも言える軽薄短小機材と訳が違う。この辺の事情は後日記事にするが、たぶん一生に一度あるかないかの出来事だろう。

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D7200+AF-Sニッコール500/4G ED VR (f5.6, 1/640sec, ISO400)+トリミング(クリックで拡大)

現地に行ってカメラをセットしても、都合よくヤマセミは現れてくれない。その間じっくり待つことになるが、何もしないと暇なので練習も兼ねて目の前を頻繁に飛び回っているキセキレイを撮ることにした。本命はヤマセミだからキセキレイは外道だが、この鳥も日常生活内で見られる鳥ではない。ちなみにこの日はカワガラスとカケスも見かけた。家から10数キロの距離にこんなポイントがあるとは…目から鱗とは正にこのこと。とにかくここ2カ月の撮影環境の変化は劇的で、過去の常識がまるで通用しない。ブレを恐れてISOとシャッター速度を高めに設定して多少のノイズは目を瞑ってきたが、1/640secでキセキレイの飛翔がピタッと止まってくれた。いろいろ条件があるから毎度これで上手くいくとは限らないが、思ったよりも高画質側に振れそうだ。

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「刺激」の効果

写真というのはとにかく孤独な趣味で、ファインダーを覗けばそこはもう自分だけの世界。創作活動の一種でもあるから、大切なのは個性を出して他人と差別化することだ。必然的に単独で行動することが多くなり、何処かで道を間違うと自己満足の世界に浸ることになる。早い話が井の中の蛙と同じになってしまうわけだが、おそらくアマチュアの98%はそうだ(俺もその中の一人)。

小鳥も水鳥もタムロンの安ズーム+手持ち撮影で思ったよりも良い結果が出せて、猛禽も何とかなるだろうと甘い考えで臨んだ結果がハチャメチャだったわけだが、これも自己満足の弊害の結果だ。今回感じたことは外部と接触を持つことの大切さで、それはブログで他カメラマンとイイネ!やコメントで交流するレベルではなくて、直接カメラや写真を並べて競い合うレベルでないと刺激にならないということだ。

その点で「彼」との出会いは劇的なことなんだろうと思った。プロの権威やコンテスト重視の業界の風潮は相変わらず大嫌いだが、花や風景など動かない被写体を撮っているうちは自己満足レベルでもそれなりの結果は出せても、それで通用しない世界というのも確実にある。その道に一歩足を踏み入れたら底なし沼の様相を呈してきた。もっとも逃げるつもりはさらさらない。限界まで踏み込んでやる(笑)。

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by a7m3-sam | 2015-11-03 10:37 | キセキレイ

ライフリスト

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野鳥撮影始めて…何だかんだで観察できた鳥の数が50種類を超えた。そのうち撮影できたのは90%くらいで、撮影を逃した中には、ベニマシコ、コマドリ、ウグイスと大物もいる。ウグイスはちょっと微妙かなぁ(笑)。

ライフリストとは鳥見を趣味とする人(バーダー)の「出会った鳥のリスト」だ。俺の場合は撮影できて完結するから、個人的なライフリストは40種類となるが、バーダーさんたちの場合は「鳴き声を聞いたから」でリストに加える人もいるし、見ることが前提の人もいるだろう。因みに日本野鳥の会主催の探鳥会では「鳴き声を聞いたから」で記録に残すのだそうが、それついてはノーコメント(笑)。

実はこの趣味では50種類というのは一つの区切りみたいなもので、自分の行動範囲内を見渡して観察できるのが、だいたいこれくらいってことなんだろう。これ以上数を伸ばそうとすると、生息地に出向いたり、季節を選んだり、時間帯を考慮したり…と工夫することが必要になってくる。しかし何も考えなくても「偶然」珍しい野鳥と出会うこともあるので、そんな意外性もこの趣味の楽しみの一つなのかもしれない。

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今日の写真はキセキレイだけど、この鳥も「偶然に」出会った鳥。(この日の本命はコマドリで、鳴き声と姿の確認までは出来たのだが肝心の撮影は暗過ぎて失敗した。)名前の通りセキレイの一種だが、その辺に普通にいるハクセキレイに比べると、出会う確率は1/20くらいで、少なくとも俺の周辺では見かけることはない。ネットや図鑑の解説では、ハクセキレイとセグロセキレイが各地で覇を競ってて、キセキレイはその争いからは一歩引いている…ようなことが書いてある。前者2種類とは上手く住み分けているようだが、渡り鳥ってわけでもなく、日本中にいるから「珍鳥」扱いはされてないようだ。

セキレイ3種類の中では、他2種類はモノクロなのに対しキセキレイは鮮やかなイエローを纏っている。見た瞬間に直ぐ「キセキレイだ!」と判断できた。どうやら番(つがい)のようで、頭上の電線に一羽、路面上に一羽いて、電線の上の個体は囀りながら周囲を見渡している。

フィッシング(魚釣り)では、目的の獲物以外は「外道」というが、それからすればキセキレイも「外道」になってしまう。しかし俺にはそんな気はまったくない。この場合、何と言えばいいんだろう…(笑)。

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昨日の日記でも触れたように、今月いっぱいで現在の仕事を引けて新潟に帰ることになりました。
何だかんだで最初に辞表出してから3年越しの退職劇で、その間3回も転勤するという、おそらく普通のサラリーマンではこんな経験する人滅多にいないでしょう(笑)。

結局この騒動の論点は「金を取るか、ライフスタイルを取るか」で考えてたら3年過ぎて、会社は会社で「お前の力が必要だから」という名目で、「新プロジェクトの立ち上げ」だとか、「他に出来る人がいない仕事」を俺ん処に回してきて、簡単に辞められないようにして上手く俺を使ってきたんだろうと思います。今回も支店長から暗に転勤を仄めかされて、オマケにボーナスカットまでされて、ついに糸がプチっと切れてしまいました(笑)。

2000年入社だから、もう15年か。。。
何とも話題の尽きない会社で、ブラックマネーによるM&Aでニュースになったり、関連会社が介護報酬の違法請求で廃業になったり、派遣業法違反で政府から吊るし上げられたり、過労死裁判で訴えられたり、いろいろありました(笑)。そんな会社が今持って存在してるのが不思議なくらいですが、そこは良くも悪くも日本の経済環境ってものなんでしょうね。たぶん経済通の人なら、これ聞いただけで企業名が浮かんできたんではないでしょうか。

どんな会社でも自分の仕事は真っ当な普通の仕事だし、巨大な組織の中で一部の不心得者が違法な騒動を何度となく起してきたから…と思っていましたが、「お前の力が必要だから」と言いつつ、何だかんだ理由を着けて人件費をカットしようとする企業の姿勢はどんなもんでしょうか。おそらく今時の企業はどこもそんなもんだと思いますが、俺が長年働いてきた中で感じたことは、労働契約って結局は「信頼関係」なんじゃないかってことで、言うこととやることが相反する会社の姿勢を見てて、信用できなくなってしまいました。

過去の経歴から「コンプライアンス」という言葉を多用して、イメージ一新を図る姿勢を見せる会社。しかし本質は相変わらずの隠蔽体質で二枚舌。いくら俺が若いと言われる世代じゃないとしても、足許を見られて年収下げられて、あっちこっち都合の良く飛ばされて…俺にもプライドってもんがあるしねぇ(笑)。たぶん俺みたいな目に遭ってるサラリーマンは、日本中にたくさんいるんじゃないのかな。

さすがにもう懲り懲り。たぶん新潟で暮らすことになれば年収半減てことになるんだろうけど、たとえ貧しくなっても足が地に着いた安定した生活が送れればそれでいい。新潟には大きな空と、雄大な山々と、美しい夕陽が見れる日本海と、透明な水が流れる清流がある。可愛い花々と、たくさんの鳥たちもいる。何も退屈することはないし、俺は俺の生きたいように生きる。

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by a7m3-sam | 2015-07-11 16:28 | キセキレイ