カテゴリ:アオジ( 1 )

狼との妖しい関係

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「夜、人が山道を歩いていると「チチチチ……」と鳴きながら飛んでくる。夜に提灯を灯して歩いていると、寄って来るともいう。和歌山では妙法山によく現れたという。この鳴き声の後にはオオカミ、もしくは妖怪・送り狼が現れるといい、道で転倒するとすぐにそれらに襲撃されてしまうため、送り雀の鳴き声を聞いた者は、転ばないよう足元に注意を払いつつ歩いた…」この「チチチチ…」と鳴きながら飛んでくる小鳥は「送り雀」という妖怪で、その正体が実在の鳥のアオジにたとえ、蒿雀(あおじ)とも呼ばれる。

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渡りの時期によく見かけるアオジ。この写真はメスの個体だと思う。オスはもっと黄色味があるはずだ。それにしても、この鳥が妖怪とは。実際のアオジは夜飛ぶことは絶対にないし、ましてこんな用心深い鳥が夜の提灯に寄ってくるわけがない。そしてこの鳥の後に狼が…というのは物凄い飛躍した話だ(笑)。

この話の面白い処は、前半部分(送り雀、アオジ)は完全なデタラメだが、後半の送り狼の部分は極めて真実に近く、ヒタヒタと人間の後を追いかけてきて、倒れた瞬間襲い掛かってくる…というのは実際の狼の性格そのままだ。狼は自分より大きな生物を襲うことはなくて、人間が直立しているときは狼の目線より高いから襲い掛かってくることはないのだという。それが転んだ瞬間、狼の目線より低くなるから攻撃に移るのだという。

おそらく狼は人間が転んだ状態が身動きが取れない状態だってことを理解してて、勝てる自信があるから襲い掛かってくるんだと思う。狼は100%勝算が確認できる時をひたすら待って、人間をどこまでもひたひたと追いかけてくる。実際ニホンオオカミが絶滅する前は、そうやって襲われた人がたくさんいたらしい。真っ暗な山の中、夜道で狼に襲われるのはさぞ恐怖だったと思うが、そこにどうして「アオジ」が絡んでくることになったのか、まったく不思議な話だ。アオジとオオカミの妖しい関係を説明する話は発見できなかった。

勝手な想像をするなら、夜中の人気のない峠道で狼に追いかけられた旅人が、恐怖のあまり「チチチチ…」という小鳥の囀りのような幻聴でも聞いたんだろう。狼に追跡されて、命辛々逃げることに成功した旅人が、恐怖のあまり聞いた幻聴を説明するのに「送り雀」とか「アオジ」という存在しない鳥を勝手に作り出したんだと思う。

アオジは今まで何度も撮影しているのだが、本ブログで何故か今まで取り上げなかった。姿形が地味だからか、それとも妖力を持ってるから?。夜中に歩いていて「チチチチ…」と聞こえたら、足下には十分注意してほしい(笑)。

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by a7m3-sam | 2016-10-10 02:03 | アオジ